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事故が起こった時の対処法
◆事故が起こったら
事故が起こったらまず負傷者を救護し、救急車を呼ぶ必要があれば呼び、それから警察に通報します。
比較的軽い事故の場合は警察を呼ぶかどうか迷うこともありますが、呼ばないような場合でも事故の直後、警察に電話で報告を入れておくようにしましょう。どちらにしろ保険を利用しようとするならば交通事故証明書をもらう必要があるため、警察には報告する必要が出てきます。
また、お互いに住所、氏名、クルマの登録ナンバー、自賠責証明書の証明番号と会社名を必ず確認しましょう。そのとき住所や氏名は免許証で確認しましょう。
◆事故当事者の刑事、民事、行政3つの責任
事故を起こした運転手は刑事、民事、行政3つの責任を負わなくてはなりません。
・刑事…事故により人を死亡または負傷させると、刑法に定められた懲役刑・禁固刑・または罰金刑を負う。他人の建造物を破損した場合、道交法により禁固または罰金を負う。
・民事…事故により他人を死亡または負傷させた加害者は自賠法または民法に基づき損害賠償責任を負う。
・行政…事故により他人を死亡または負傷させた場合、道交法などに違反している場合は免許証の停止・取り消し。
◆「被害者」「加害者」について
自賠責ではけがをしたほうが「被害者」けがをさせたほうが「加害者」という定義になります。
例えば、クルマ同士の正面衝突で双方がけがをした場合、AさんがけがをしたことについてみればAさんが被害者でBさんが加害者です。
一方、Bさんのけがからみると逆になり、Aさんが加害者でBさんが被害者となります。つまり双方とも被害者でもあり、加害者でもある不思議な関係になります。
◆示談について
交通事故の9割以上が示談でまとまります。示談とは当事者同士の話し合いにより、「示談書」という約束の文書を交わすことです。
また、公証人役場へ出向き、公正証書で示談すれば、判決と同じ効力を持ち、約束がまもられなかった場合、強制執行という手段をとることができます。
◆調停
示談ではまとまらず話し合いがつかない時、簡易裁判所に申請することで「調停」という方法をとることができます。
裁判所の指導のもと、調停委員とともに当事者同士が話し合いで解決します。
費用、日数は裁判より少なくて済みますが、話し合いで進めていくため、お互いの譲り合いが必要になってきます。
◆訴訟
示談、調停でもまとまらなければ最終的手段となる「訴訟」を行います。
和解か判決のどちらかで解決することになります。
解決まで時間を要するほか弁護士に依頼することになるため、訴訟費用もかかってきます。
◆交通事故にも健康保険は使える
病院によって「健康保険は使えません。「自由診療になります」などと患者に告げていることからそのように信じている人も少なからずいるようです。
これは間違いです。
そう答える病院は収益がアップするからにすぎません。
事故であっても、ほとんどの治療が健康保険で認められています。自由診療の治療費は健康保険の2倍以上であると言われます。
けがの自賠責支払限度額120万円を超えてしまう時、損をすることにもなりかねませんので交通事故であっても健保を使ったほうがよいといえるでしょう。
◆過失割合について
クルマ対クルマの事故では事故を比較して過失割合が決められます。過失割合は保険会社が勝手に決めるのでなく、過去の裁判例を参考に決めます。
参考に多く用いられているのが「民事交通訴訟過失相殺率の認定基準」という書籍です。これらをもとに過失割合が決められ、事故後の互いの賠償額が決定します。
◆保険金が支払われない事故
地震、噴火、津波、戦争が原因の事故は保険金が支払われません。台風、洪水、高潮は車両、搭乗者、自損事故保険のみ支払われ、対人、対物、無保険者保険は適用されません。
また、酒酔い、無免許、麻薬服用など運転手が悪質な場合、車両、搭乗者、自損事故、無保険者保険は支払われませんが、被害者保護のため、対人、対物保険は支払いの対象になります。
◆全損について
全損には経済的全損と物理的全損があります。
経済的全損とは、技術的には解決できるが、修理費が時価を上回るため、全損と判断することをいいます。
物理的全損とは修理が不可能なまでにひどく壊れた状態のことです。「一目(ひとめ)全損」ともいいます。
事故をしてクルマがつぶれた場合、クルマの状態が全損か分損であるか判断するのが事故処理にあたってはじめにすべきことです。
◆時価の決め方
保険会社や裁判所は事故処理に当たってクルマの時価を決めます。
時価とは壊れたクルマと同じ車種、同じ使用程度の中古車を中古車市場で買う価格のことで、保険会社、裁判所は中古車市場と同等の価格を算出しています。
算出するのに参考に用いられるのは「オートガイド自動車価格月報」という業界誌で、保険会社は必ず持っていますので見せてもらって自分のクルマの時価を確認しましょう。
◆事故による損害について
全損などの事故にあったとき、事故による損害はクルマだけではないはずで、例えば、同じクルマを買ったとしても、ナンバー登録をしたり、税金を納めたりしなくてはなりません。
つまり、事故による損害回復とは原状回復であり、元通りクルマに乗れるようにするための全費用をもらうことといえます。ただ、対物保険の担当者は「クルマの時価を賠償すればすべて解決です」というように言ってくるようです。
これについて、原状回復を認めた判例はいくつもありますので自信を持って交渉してみる価値はあるでしょう。
◆全損では代車料と残存車検費用も請求できる
全損ではクルマ自体の損害のほか、代車料と残存車検費用も請求できます。
代車料とは代わりのクルマを買うまでの期間、レンタカーなどを借りたときに支出した費用のことです。代車を借りる期間は中古車購入で20日間、新車購入で30日間といわれています。
残存車検費用とは支払った車検費用のうち、事故日以降の残存期間分の無駄になった費用のことです。
◆分損事故の損害請求について
分損とは修理が可能で修理費用がクルマの時価を超えない場合をいいます。
分損事故では修理代のほか、レッカー費用、交通費、代車料、格落ちなどを損害として請求できます。
修理代は事故以前からあるキズを修理する「便乗修理」やキズ部分を必要以上に修理する「過剰修理」などはもちろん請求できません。
修理については基本的に修理会社や保険会社などに任せるしかありませんが、「不必要な修理を求めているのではない」というしっかりとした意思は伝えるようにしましょう。
◆事故処理サービスについて
自由化後、各社がさまざまな事故処理サービスを打ち出しています。
a)事故受付後3時間以内第一報連絡&経過報告
事故受付から3時間以内に契約者に対して相手との連絡の状況などを報告するサービス。事故直後の不安を解きほぐしてくれる。
b)休日急行、現場急行
保険会社の担当者が現場へ急行してくれるサービス。大都市限定、遠隔地を除くなど条件は各社さまざまですが、現場へ来てくれるありがたいサービスです。
c)ロードアシスタンス
事故時やさまざまなトラブルの時にレッカーや整備工場の手配などをしてくれる。
d)一事故一担当制
同じ事故でも物損と人身など保険内容ごと別々に処理を進めるのが一般であるが、交渉の担当者を1人にして円滑に進めていこうというサービス。
e)事故対応のオンライン化
事故受付や損害見積もり、代理店への情報提供などをオンライン化するシステム。解決までの日数が各段に短縮される。
f)画像伝送システム
修理工場にデジタルカメラを配備し、事故車の写真を保険会社に送る。
g)修理車の1年間補償
修理に万一不具合があった場合でも1年間は無料で修理し直してくれる。
h)車両、対物の保険金請求書類大幅省略
保険金請求書、事故状況報告書、示談書などをできるだけ省略して請求できるようにしたもの。
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